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なぜヒアリングだけでは実際の業務が分からないのか
担当者の説明不足ではなく、仕事の途中にある迷いと例外が言葉になる前に消える構造を説明します。
Conclusion
結論
ヒアリングが足りないのではありません。本人も意識していない判断や例外は、質問を増やしても取得できないため、観察と本人確認を組み合わせる必要があります。
背景または問題
業務改革の最初に、担当者へ「普段の仕事を教えてください」と聞くことは自然です。しかし、説明を集めても実際の流れと一致しないことがあります。
このずれを、担当者の説明不足や協力不足として扱うと、調査の質問と負担だけが増えます。原因は、人が普段の仕事をすべて意識し、記憶し、言葉にしているわけではないことです。
必要な解説
仕事の多くは説明するために行われていない
画面を見て一瞬待つ、前回の対応を思い出す、別の資料と照合する、同僚へ短く確認する。このような行動は仕事を進めるために必要でも、本人には「説明すべき工程」と認識されないことがあります。
例外は標準手順から先に消える
ヒアリングでは、まず標準的な流れが語られます。頻度が低い例外、失敗した後の戻し方、ベテランだけが補っている判断は、質問で直接思い出せなければ残りません。
記憶は仕事の後に要約される
人は一日の業務を、起きた順番のまま保存していません。結果から振り返り、意味のある物語へまとめます。要約は報告には役立ちますが、途中の迷いや小さな分岐を失わせます。
実務での使い方
ヒアリングをやめる必要はありません。役割を分けます。
- 観察で、実際の流れ、分岐、例外、手戻りを見つける
- ヒアリングで、観察だけでは分からない意図と背景を確認する
- 本人と一緒に、事実、解釈、改善案を分ける
- 判断に不要な情報は成果物へ含めない
観察は本人の説明を否定するためではありません。説明しなくても仕事を進められていた暗黙の判断を、本人と責任者が共通で扱える形にするために使います。
ヒアリング・日報・操作ログとの比較では、それぞれが向く条件を整理しています。
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